エアコンの寿命は10年~15年と言われています。
では海辺に住んでいる住宅のエアコンはどれくらいの寿命なのでしょうか?
海辺と言ってもちょっと風が吹けば常に潮をかぶるような本当の海辺か、そこよりは数軒程度は内陸よりに建っているのか、歩いて30分くらいの距離に海があるのか、自転車で10分くらいかかるのか、海から離れた所に住んでいる人たちからすれば自転車で数十分の所に住んでいても海辺に住んでいると見えますので、それぞれの人の感覚によって変わってきますので、ここでは風が吹けば潮が飛んでくるような場所に住んでいる筆者の経験を元に述べたいと思います。
経験談でいうと塩害対策のしていない室外機の場合、海側に配置してある室外機は3年くらいで1回目の故障、6年くらいで完全に壊れました。
隣の家の影になっている室外機で8年くらいで音がガタガタとうるさく鳴りだし、12年で限界にきて買い替えにいたりました。
さらにもう一台は8年で故障、そしてもう一台は風の吹き抜けの悪い場所に置いてあるのと、あまり使っていないので14年目の現在も壊れずに使用しています。
筆者は元々海から遥か遠く、海なし県に住んでいて今も実家がそこにあるのですが、実家のエアコンは20年近くたった今も寿命は尽きていなく故障も一度もしていません。
やはり塩害は鉄にとっては脅威、つまり鉄を使用しているエアコン室外機にとっては大敵であることを海辺の生活で実感しました。
余談ですが自転車などの鉄の塊のものは外に放置しているとあっという間に数か月で錆びます。
■10年経って交換時のエアコン室外機
筐体はボロボロ
故障はしていないけど室外機の音が酷くなってきたので、ある時自分でどこが音の原因か調べてみたくなったのです。
そして室外機のカバーを外して見てみると興味深い事が分かりました。
音の原因は室外機のファンが周りを覆っている筐体に当たって音がしていたのでした。
なんでファンが筐体にあたるのかな?とさらに見てみると、やはり錆が原因でした。
ファンとモーターを取り付けている支柱が錆でボロボロになっていて、支柱が折れかけていたのでした。
支柱と筐体が接合されている根本の部分が錆で一部剥離していたのです。
そのため土台となる支柱が本来はがっちりと固定されていて、ファンがブレずに安定して回っているはずですが、土台が動いてしまうのでファンが回ると軸の中心もブレて筐体にぶつかってしまうのでした。
室内にいるのでなんかうるさいなぁ程度でしたが、外に出て改めて聞いてみると物凄い音がしていました。
バリッバリッバリッーーーという感じです。(伝わったかな^^;)
相当近所迷惑だったんだろうなぁと。
でも何でファンとモーターを固定している重要な部分が錆で剥離してしまう構造になっているのかなあ。
ここを錆ない素材にするか、錆びくらいで簡単に剥離しないようになっていればれば寿命が延びるのに。
まあ海辺に住む一部の住民のためにそこだけコストをかけるわけにもいかないのか、仕方ないんですかね。
ということで、次に新品を買い替えたときはここを自分で補強してやればいいと気づきました。
モーターとファンを固定する支柱の根本
よく塩害仕様として販売されているものは、基盤にコーティングして潮風から守ったり、筐体部分の塗装を潮風から強いものにしたりしているみたいですが、十数年経って感じたことは基盤部分が故障するよりも早く鉄部の錆が原因で他の箇所が故障してしまうと思います。
なので、第一に錆を守る事が必要だと実感しました。
また筐体の鉄部分だけでなく、熱交換に重要なアルミフィンも錆びてボロボロになります。
アルミは錆びに強いものだと思っていましたが、錆びる時はあっさり錆びますね。
鉄のように赤さびではなく、白い粉状になってボロボロになってきます。
ここは個体差があるのか、1年くらいでボロボロになり始めるものもあれば、殆どならないものまあります。
また全てがボロボロになってしまうとさすがにエアコンが使えなくなりますが、一部分だけボロボロになるので故障にはならずに使えています。
一年くらいでボロボロになったアルミフィン
以上のことから海に近い家のエアコンの室外機は2か所の手当てをしてあげれば寿命が延びるという事が分かったので簡単なDIYでできる作業なので早速実行することにしました。
①モーターとファンを固定している支柱の根本部分が錆びないようにする
②アルミフィンが錆びないようにする
①支柱の根本部分が錆びないようにするには塗装することが一番手軽で素人でもできる事だと思いホームセンターで錆止めの入った塗料を購入して塗装することにしました。
塗装前がこちら。鉄部分がむき出しで、いつ錆びてもおかしくない状況です。
塗装後はこちら。これで錆が発生する時期は遅らせられそうです。その分の寿命の延びを期待。
ついでに他の部分も錆を防止するために塗装しておきました。
ファンを取り付ける軸の部分ですが、ここも錆びていました。
ついでに錆を落としておきました。
これで錆によるファンを取り付けている支柱部分が折れるのを防げることを期待します。
ただし、いくら錆止め塗料を塗ったからといって、潮風を常時受けていればいずれは錆びてしまいます。
定期的に点検、再塗装は必要そうです。
②次に室外機のアルミフィンの保護です。
置く場所によるのか、個体差(エアコンの値段)によるのか分かりませんが、早いものだと1年くらいでアルミフィンも錆てボロボロになってきます。
アルミフィンは塗装するわけにはいかないので、Linda シルバーアルミフィンコートでコーティングをして保護することにしました。
特長:
●防汚・防食・エアコン室外機を汚れや塩害・腐食から守り、さらにアルミフィン洗浄後の白粉(錆)防止にも優れた効果を発揮します。
●スプレーするだけで膜厚8~10μmのコートができ、アルミフィンの保護熱効率をアップさせます。
ということで、まさにぴったりの商品です。
これを室外機のアルミフィンにスプレーしていきます。
これで錆に対して保護できたので寿命が延びたことでしょう。
※ これらの塗装やコーティングは分解が必要ですので、メーカー保証などが受けられなくなるかもしれませんのでご注意ください。